宅地建物取引士資格について
宅地建物取引士資格について
宅地建物取引業を営もうとする者は、宅地建物取引業法(以下「宅建業法」といいます。)に基づき、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があります。
免許を受けるに当たり、その事務所その他国土交通省令で定める場所ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して、国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならないとされています。(http://www.retio.or.jp/exam/exam_detail.html)
宅地建物取引士になるには、宅建業法で定める宅地建物取引士資格試験に合格しなければならない。
そして、試験に合格し、試験を実施した都道府県知事の資格登録を受け、かつ、当該知事の発行する宅地建物取引士証の交付を受けた者を宅地建物取引士といいます。
宅地建物取引士が行う必要がある業務は、宅建業法第35条に定める重要事項の説明、重要事項説明書への記名押印及び同第37条に定める書面(契約書等)への記名押印である。
- 試験の基準及び内容
宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれています。(宅建業法施行規則第7条)
試験の内容は、おおむね次のとおりです。(同第8条)
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
- 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
- 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
宅建業法が20問、民法等が14問、法令上の制限8問、税・その他が8問、となっており、全50問を2時間で解答することになります。
ただし、現在、宅地建物取引業に従事している方(従業者証明書(業法第48条第1項)をお持ちの方)のみ受講することができる登録講習を受講し、登録講習修了試験に合格した者は、「登録講習修了者」(省令第10条の5第1項第6号)」として、試験の一部免除がある試験を申し込むことが出来ます。またその修了試験に合格した日から3年以内という期限付きです。この場合は、上記の1~5までが免除になり、5問免除になります。
- 実施方法は、原則として、毎年6月の第1金曜日に、(1)官報への掲載(2)一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページへの掲載という形で公告される。
- 試験方法は、50問・四肢択一式による筆記試験です。ただし、登録講習修了者は45問です。
受験資格は、年齢、性別、学歴等の制約はありません。誰でも受験できます。
合格後、資格登録にあたっては、一定の条件があります。(http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=327AC1000000176)
一 宅地建物取引業に係る営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者
二 成年被後見人又は被保佐人
三 破産者で復権を得ないもの
等があります。
- 試験地は、原則として、現在お住まいの試験地(都道府県)での受験となります。特に住民票のおいている住所とは限らない。合格後、登録は、試験地の都道府県知事に申請することになる。
- 試験日は、毎年1回、10月の第3日曜日に、次の時間で実施します。午後1時~午後3時(2時間)ただし、登録講習修了者は、午後1時10分~午後3時(1時間50分)
- 受験手数料は、7000円で、一旦振り込まれると返還されません。消費税又は地方消費税は課税されません。
- 合格発表は、原則として、12月の第1水曜日又は11月の最終水曜日に、都道府県ごとに発表されます。
私が受けた結果では、合格までに3年ほどかかりました。働きながらで、結構その時の仕事がハードでしたので、1日3時間ほど時間がとれたらいいほうでした、法律を勉強するのは、本当に初めてで、かなり最初は、法律用語など理解するのに苦労しました、私は理系でしたので、数学とか、化学的な反応の結果は、1つしかなく、それを、言葉で表現しても、答えははっきりしたものでした。しかし、法律系の問題は、言葉を正確にとらえられないと正解を出すのが難しく、理系と、文系の違いの壁があるようにも感じられました。慣れてくれば、問題の言葉のひっかけなどがわかってくると問題をとくのが楽しくなってくるという感じでした。
受験初年度は、過去問を3回ほど解いて、厚さ3cmほどの、本屋さんにある宅建攻略教科書を、2回くらい読んだ感じでした。その初年度の結果は、26点ほどでした。合格点は34点ほどでした。
この時の、感想は、過去問だけでは絶対受からないな、という印象でした。私が、法律の知識があり、過去問をいろいろ吟味しながら、そして、理解しながら解答できたなら過去問だけでも受かったかもしれないですが、初年度は、私には全然手ごたえはありませんでした。
2回目の受験では、巷の本屋にある、教科書(厚さ3~4cm)のをひたすら暗記するという方法をとりました。その教科書には、これ1冊で必ずうかる、ということも書いてありました。
しかし、かなり、暗記をし、やり込んだという意識を持っていましたが、結果は29点で、全然ダメでした、その時も合格点は34点ほどでした。流石に、私は、慌てふためきました。いろいろ受からなかった理由を考えましたが、最終的に、教科書が合格にかなり左右するのではないかということを考えるようになりした。そして、独学にも限界があることを考えました。多分独学でやっても、来年も受かりそうにないことを悟りました。そこで、合格発表のその当日に、不合格であることを確認し、私は、お金もありませんでしたが、ある資格学校に入校しました。
そして、3年目ですが、資格学校の教科書がよかったこともあると思いますが、先生も熱意のある先生で、週1回、スクーリングがありました。週1回、仕事で徹夜になったときもありましたが、必ず、授業に出席しました。それが、良いペースメーカーになりました。1週間でやることが明確にわかり勉強もやりやすかったことを記憶しています。
その結果、自己採点ですが、43点とりました。独学より資格学校ってこんなに効果があるのか、と驚きました。学校に行っていると、模試試験や他の生徒の一生懸命な姿をみると自分もすごく刺激されたことを思い出します。
お金を使うことになってしまいますが、それだけの価値はあると私は考えます。
取得後は、実務経験が2年未満の場合でも、登録実務講習を修了すれば、資格登録できます。
私はそれを受講し、宅建士資格登録を行い、不動産業を開業しました。業界の新参者なので、なかなか苦労しているところです。
やはり、不動産業に参入するには、最初は、宅建士資格をつかい就職し、人脈をつくりそれから、独立していくというのが王道ということだろう。
不動産業はどちらかというと、閉鎖的な社会といわれています。いい物件があると、知り合いのお客様に紹介するというのが一般的のようです。
自ら賃貸以外は、業として、不動産を賃貸、売買するには、宅建士の資格が必要になります。
私は、不動産の所有は、資本主義の根幹にかかわることだと考えます。そうしますと、その不動産の売買に関係するこの職は大変重い責任があり、重要な職ということになると考えます。
最近は、相続を扱う宅建士や不動産コンサルタントのような宅建士など、専門知識を売りにする不動産関係のサービス業が増えてきています。
高付加価値のサービスを提供することは、日本の経済成長にも関係し、また、社会の構造変革にも大きく影響を与えるところです。アメリカ、イギリスでは、コンサルタント業などの高度専門職が、大きく成長しています。ドイツも最近その傾向があるということのようです。
高付加価値のサービスを提供できるよう、知識、技術を磨いていけるよう心掛けたい。