不動産売買時の重要事項説明書について
重要事項説明書のチェックポイント
重要事項説明書では、すべてが大事なのは当然ですが、その中でのさらにチェックすべき事項は何かを考えたい。
重要事項説明は、「購入する物件」と「売買契約の条件」についての細かい事項の説明のことで、売買契約の前に必ず行われる。細かいといいましたが、売買する上での重要な事項でですので、全体に必ず目を通すのは当然です。
先に重要事項説明書のコピーをもらい、先に予習というか、全体に目を通し、質問事項をチェックしておくことが大事です。意味の分からないことは必ず確認する。
●対象物件についてのチェックポイント
1、パンフレットと実際の住所、面積などに食い違いがないかどうかの確認をする。
2、抵当権が設定されている場合は、抹消される時期を確認し、契約書に明記してもらう
3、「仮登記」という設定がある場合も注意。そのままだと物件を所有できなくなる可能性もあるので確認をする。
●対象物件の法令上の制限のチェックポイント
1、用途地域や建ぺい率など、各種の法令に基づく制限事項を確認し、購入する家の周辺の土地の用途地域は何か、その地域にはどんな建物が建てられるのか、具体的に確認する。
2、住宅を建てられない区域になっていないかを確認する。
3、その土地に建てられる「建物の高さや面積」などに関する法基準を確認する。
4、建て替えや増改築の際の制限がないかを確認する。
●土地と道路の関係についてのチェックポイント
1、敷地が接する道路の幅が4m未満の場合はセットバックが必要なので確認する。
2、道路と敷地が2m以上接していないと建物は建てられないので確認する。
3、敷地が私道にしか接していない場合、「道路位置指定」を受けていないと建物は建てられないので確認する。
4、私道は敷地にならないので、建ぺい率・容積率の計算には含められないので確認する。
●ライフラインインフラの整備についてのチェックポイント
1、水道・電気・ガスの供給や、排水の施設について確認する。
2、排水が公共下水道でない場合、下水をどのように処理するかを確認する。
3、供給施設が未整備の場合は、いつまでに誰が整備し、工事費負担があるかを確認する。
4、負担金がある場合は、何にいくら必要か確認する。
●敷地や建物の状態についてのチェックポイント
1、一戸建て・土地の場合は、道路からの高さ、傾斜の有無、排水施設の状態などを確認する。
2、建物未完成の新築の場合は、パンフレットや図面集を確認し、気になるところがないか確認する。
3、中古物件の場合、「付帯設備表」と「物件状況確認書」が渡されるので、それを見ながら、過去に雨漏りが起きていないかなど、建物の現状について確認する。
●共用部分についてのチェックポイント(マンション)
1、管理形態や委託先、管理費、修繕積立金の金額を確認する。
2、中古マンション契約の場合、売主が管理費や修繕積立金を滞納していないかチェックし、ある場合はどう対応するか確認する。また、大規模修繕計画や、管理規約についても確認する。
3、駐車場などを使用する場合は、使用できる人を決める方法や、金額も確認する。
4、共用部分の範囲や使用方法も確認する。
5、専用使用権について確認する。
●代金以外に必要な金銭についてのチェックポイント
1、代金以外に必要な金銭のそれぞれの目的や、必要な金額を確認する。
2、手付金等については、保全措置の有無や保全方法などを確認する。
●契約解除についてのチェックポイント
1、手付解除について確認する。
2、契約違反による解除についての確認をする。売主が期日までに建物を引き渡さない、買主が期日までに代金を支払わないなどの場合は、契約解除とともに違約金を請求できる場合が多い
また、違約金の金額も売買代金の2割以内と規定される。そして、新築マンションの場合、解除したときのオプションの扱いも確認しておく。
3、ローン特約による解除について確認する。利用予定の住宅ローンについて、取扱金融機関名や、借入・返済内容の詳細まできちんと明示されているか確認する。
4、ローン特約は「予定していた住宅ローンが借りられなくなった場合は、ペナルティなしに契約を解除できる」という特約である。特約の記述がない場合、なぜ特約が付けられないか聞いておくこと。
●供託や保険加入についてのチェックポイント
1、供託所などについての確認をする。
2、瑕疵担保責任の履行のための措置について確認する。
●「その他」または「承認事項」などのチェックポイント
1、そのほか、購入者が事前に知っておくべき内容が列記されているので確認する。工場や墓地などの周辺の施設についてや生活上のルール、判明している設備不備についてなど、内容は多岐にわたるので確認できることは確認する。
例えば、「向いや隣りの空き地に、高い建物が建つ計画はないか」など、気になる事はここで最終確認しておく。
まとめとしては、重要事項説明の前に、コピーをもらい、記載事項を確認し、分からないところは必ず、業者、宅地建物取引士に確認する。後になってもめないように慎重に確認する。
不動産売買で、重要事項の説明に関する、苦情や裁判になるトラブルが最も多いので注意しよう。
参考サイト
ホームズサイト https://www.homes.co.jp/cont/buy_kodate/buy_kodate_00323/
不動産ジャパンサイト http://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/8_2.html
スーモサイト https://suumo.jp/article/jukatsu/konyu/keiyakuchui/558/