自前主義について
自前主義とインターネットで検索すると、自前主義から、脱却という言葉が、2010年ころから、トヨタ、パナソニック、セブンなどで上位で検索が上がってくる。
個々の企業単位だけでなく、国全体としても「国内主義」「国産主義」として存在しており、我が国の国際競争力維持の観点では重要な姿勢ではあるが、破壊的イノベーション創出の芽を見落とす原因となっている可能性もある。(平成25年情報通信白書)といっています。
業界によっては、自前主義の方が利益がでる場合もあるし、外注するほうが利益が出る場合があるということだろう。
トヨタはTOYOTA NEXTというプログラムを開始するとき、トヨタ自動車 デジタルマーケティング部 部付 中長期戦略グループ 係長の金岡慶氏は、「自前主義の限界を感じていた」とプログラム立ち上げの経緯について語る。
「創業から80年。我々はずっと自前主義を貫いてきていたのですが、ここ数年、業績だけでは分からないような行き詰まりを最近感じていて。『メーカー目線」ではなく『お客様目線』でのブレークスルーを考えたときに、自前でやっていくことだけが最適解ではないだろうと。いろんんな人の知恵を借りてやっていくことが良いのではないかと思いプログラムを開催することにしました」(金岡氏)といっています。( TCトピックス https://jp.techcrunch.com/2017/02/10/toyota-open-innnovation/ )また、パナソニック専務執行役員、CTO(最高技術責任者)であり、ビジネスイノベーション本部長を務める宮部義幸さんは、私たちは、最終的には「完璧」を追求するパーフェクションを大事にしたいとは思っているんです。ただ、イノベーションを引き出すためには、いったんは「完璧主義」を下ろすことも必要です。スポーツの世界でも世代交代をすれば戦力は落ちることもあるでしょう。しかし、それでも世代交代をしなければ次はありませんよね。我々も次の100年のためにも、やらなければならないと思っています。(日経ビジネス https://special.nikkeibp.co.jp/atcl/NBO/18/bizreach0305/ )とも言っています。
毎年トレンドが変わるアパレル業界や、技術革新のスピードが速いデジタル機器や 新商品の入れ替わりが激しい業界では、工場を所有せずに生産手段を確保することにより、 経営資源を企画開発に集中し、タイムリーに製品を生産出来るファブレス手法を活用した企 業が業績で先行している。自らは技術開発、営業に特化して、製造工程はアウトソーシング により高い利益率を確保する。ベンチャーと呼ばれる中小企業にもみられる手法である。((株)経営ソフトリサーチ http://www.jrs.ne.jp/jrsnews-f/pdf/VOL-109.pdf )とも言われている。
いざ競争を考えると、アウトソーシング手法は先端技術などの流出の問題や、思っていることが、うまく伝わらずに思うようなもの作られない可能性など、問題が起こる可能性がある。自前主義の良さも納得できる。しかし、それより、時代の変化がものすごく速く多様性がもとめられる分野の商品は、外注していくことのメリットは大きいということだろう。
新しい商品をつくるときの設備投資などのコストのデメリットと、技術流出のデメリットの問題、と、商品完成のスピードの速さ、商機を逃さないメリットを勘案していくというということでしょう。例えば、iPhoneなどでも、既存の技術が使われており、その組み合わせが素晴らしいということも聞きます。その分、機密情報の流出のリスクは多少少なくなるということかもしれない。
アウトソーシング手法で大きく成功している会社があるということを、知りそれを取り入れていく柔軟性は必要ということがよくわかりました。
私は、なんとなく自前主義で行きたいと考えてしまいます。もっと柔軟に考えるようにしたい。