湿潤療法キズパワーパッド使い方
湿潤療法キズパワーパッド使い方
湿潤療法キズパワーパッドの取扱説明書より、
使用してはいけない場合
・感染を起こしているキズ。赤くなっていたり、ずきずきした痛みがある、膿をもっていたり、熱や腫れ等がある。
・感染を起こす可能性があるキズ。
・深い刺し傷、骨、腱、筋肉がみえる深い傷。
・かさぶたがすでにできているキズ。かさぶたに、パットがくっつき、はがすときに傷つける危険性がある。
・動物や、人にかまれたキズ。
・ガラス、木片、砂などの異物が入り込んだキズ。
・キズを負ってから時間がったキズ。(翌日になった場合など)
・目の周囲、粘膜には使用不可。
・貼付前に、キズを水道水でよく洗う。消毒液など併用しない。
・パットが汚れたり、はがれたりした場合は、ゆっくりとはがし、キズを水道水でよく洗い貼りかえる。
・2歳以下の乳幼児には使用しない。
医師・薬剤師に相談する場合
・糖尿病など、血行障害がある場合や、強い倦怠感や、発熱など全身状態が悪い場合、また、このパットを使用して、感染や、症状が悪化した場合は、医師、薬剤師に相談する。
・浸出液が認めらた場合は、水道水等でよく洗い新しいものと交換する。
・2,3日に1度は傷口を確認する。特に異常がない場合は、5日まで貼り続けることができる。
( キズパワーパット取扱説明書https://www.drug.co.jp/attached_document/34/4901730090889.pdf#search=’%E3%82%AD%E3%82%BA%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%89+%E5%8F%96%E6%89%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8’ )
湿潤療法は、創傷(特に擦過傷)や熱傷、褥瘡その他の皮膚潰瘍に対し、従来のガーゼを当て消毒薬による消毒をするという治療から、消毒をせず、創傷部を乾燥させず、ガーゼの代わりに被覆材を使用するといった異なるアプローチによる治療法である。(ウィキペディア 湿潤療法より)
湿潤療法をする時は、感染の確認が重要になる。創部が感染し創傷治癒の遅延を来たしたりする場合があるようであるので、注意したい。
組織障害(キズ)は、止血→炎症期→線維増殖期(肉芽形成)→成熟期→治癒という過程を経て治癒していく。
炎症期には、好中球、マクロファージ(大食細胞)が集まってきて、キズの中の細菌を殺していきす。
それを、障害するのが、消毒剤といわれています。
キズを消毒すると、好中球などどの働きを障害して、細菌を逆に増やすことになるようです。そのことによって、増殖期が適切に起こらなくなるということです。また、炎症期に、キズ面を、乾燥させると、マクロファージ(大食細胞)が障害されるようです。そしてさらに時間がたてば、マクロファージ(大食細胞)が、集まってきて、好中球が殺せなかった、細菌を貪食していくようです。
そして、大食細胞は、グロースファクターとうタンパク質の1種を分泌します。グロースファクターは、細胞に働きかけて、傷を治すための細胞の遊走や分裂を促す作用があります。
そして、炎症期から、増殖期移行していきます。増殖期は、肉芽形成をしていく時期で、肉芽組織は、赤い組織で、血流に富み細菌への抵抗性があります。しかし、ちょっとふれると組織が壊れ、出血する物理的にもろい組織です。
この時期に大切なのは、肉芽組織が乾燥しないことと物理的障害を加えないことです。
また、消毒などは、細胞障害性があり、使わない方がいいようです。
そして成熟期に移行します。このときも、グロースファクターが活躍するようです。
湿潤療法は、自然の治癒メカニズムを、活かす療法ということのようです。( file:///C:/Users/user/Desktop/%E6%B9%BF%E6%BD%A4%E7%99%82%E6%B3%95.pdf )