栄養補給
栄養補給
経腸栄養剤には、天然のものと、人工のものがある。
人工濃厚流動食には、半消化態栄養剤、消化態栄養剤、成分栄養剤がある。
各対応する医薬品がある。
半消化態栄養剤は、窒素源が、たんぱく質であり、消化の過程が必要である。(ラコールNF配合経腸用液、エンシュア・H)
消化態栄養剤は、窒素源が、アミノ酸と、低分子のペプチドであり、消化の過程を必要とせずに吸収される。(ツインラインNF配合経腸用液)
成分栄養剤は、窒素源はアミノ酸からなる栄養剤で、消化の過程を必要としない。(エレンタール配合内用剤)
上記の商品の中で、有名なエンシュア・Hの効能効果、用法、用量を記載します。(添付文書より)
効能・効果、一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期 にわたり、経口的食事摂取が困難で、単位量当たり高カロリー (1.5kcal/mL)の経腸栄養剤を必要とする下記の患者の経管栄養補給 に使用する。 1)水分の摂取制限が必要な患者(心不全や腎不全を合併している患 者など) 2)安静時エネルギー消費量が亢進している患者(熱傷患者、感染症 を合併している患者など) 3)経腸栄養剤の投与容量を減らしたい患者(容量依存性の腹部膨満感を訴える患者など) 4)経腸栄養剤の投与時間の短縮が望ましい患者(口腔外科や耳鼻科 の術後患者など)
用法・用量、 標準量として成人には1日1,000~1,500mL(1,500~2,250kcal)を経管 又は経口投与する。1mL当たり1.5kcalである。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 経管投与では本剤を1時間に50~100mLの速度で持続的又は1日数 回に分けて投与する。なお、消化吸収障害がなく経腸栄養剤の投与 時間の短縮が望ましい患者には1時間に400mLの速度まで上げるこ とができる。経口投与では1日1回又は数回に分けて投与する。
栄養療法の選択は、腸管が安全に使用できる場合で、消化管機能が十分ある場合は、経口で、不十分の場合は、経腸栄養法が選択され、期間が6週間未満の場合は、経鼻栄養法、6週間以上の場合は、胃・腸瘻栄養法が選択されるようです。
上の効能効果からは、分かりずらいですが、介護の場面でも、高齢で、やせがひどい場合や、障害がある子供さんなどに、エンシュアが、経口、胃瘻で投与されている場合があります。