夏は脱色の季節?プリン状態?と脱色剤。

夏は脱色の季節?プリン状態?と脱色剤。

スプレータイプ(F商品)の場合、髪の毛の脱色は、有効成分過酸化水素が使われている。

プリン状態の髪の毛を、スプレーで、再度髪全体を、明るい色にするときにも使われる。

プリン状態とは、髪の毛のプリン状態の意味。 プリン髪とは脱色(ブリーチ)や染めることで茶髪または金髪にした髪の根元から黒髪が生え始めた状態をいう。 こういった状態のとき、髪一本一本を見ると根(下)が黒く、先(上)が茶や金ということになるが、頭全体で見た場合、分け目や頭頂部の方から黒くなっていくように見える状態のこと。

脱色方法(F商品)は、スプレー剤をふきかけて、その日のうちにシャンプー、トリートメントを行ない、それを5回から、10回繰り返すというものです。髪全体には、1回10mlぐらい、ロングヘア―では20mlぐらいを使用するようである。注意することは、1回大量を使用してもすぐには明るくならないということです。

どうして脱色されるのか

髪の毛はその成分の90%がケラチンのタンパク質で、残りは水分などです。

髪の毛は、外側から、毛表皮(キューティクル)、毛皮質(コルテックス)、毛髄質(メジュラ)からなります。

毛表皮(キューティクル)は、うろこ状をして、毛の内部を守っています。

毛皮質(コルテックス)は、水を含み、メラニンが粒状に存在する。

毛髄質(メジュラ)は、空気を含むようですが、動物の毛とは違い保温性はあまりないようです。

髪の色はメラニンによるもので、メラニンが多いと濃い色になる。

メラニンには、2種類あり、ユーメラニンと、フェオメラニンです。どちらも、アミノ酸のチロシン、DOPAから作らています。

ユーメラニンは、黒からダークブラウンの色で、目の網膜や、髪の毛の黒い色の中に存在します。高分子で不溶性です。

フェオメラニンは、黄色からレッドブラウン色で、赤い髪の毛等に存在します。小分子で、アルカリに溶けます。

メラニンは、メラノサイトで生成され、はじめピンク色で、紫外線により黒色になる。

メラニンが過酸化水素で酸化されると、色素の粒子が小さくなり、最後には分解されていき完全には分解されていなくとも無色になります。メラニン粒子は完全に分解されなくても、光の波長(400-700 nm)より小さくなれば無色になるということです。

脱色剤には、F商品は違いますが、一般には、2剤を混合するものです。その1剤として、アンモニアが安定剤として入っています。これは、アンモニアのアルカリ性によって、キューティクルとコルテックスをつなぐ、ーSSー結合(タンパク質にはよくあるもの)があり、その結合を切る作用を示します。そして、そのーSSー結合を切ることにより、キューティクルを浮き上がらせ、メラニンを抜きやすくするようです。そのメラニンを抜くことで脱色をするということです。また、酢酸や塩酸などの酸で元に戻ります。だから、元に戻すために、酸性のリンスなどが使われるということです。(キリヤ化学より http://www.kiriya-chem.co.jp/q&a/q24.html    )

過酸化水素は消防法第2条第7項および別表第一第6類2号により危険物第6類(酸化性液体)に指定されている。また、重量%で6%を超える濃度の水溶液などの製剤は毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている。(ウィキペディア 過酸化水素より)

日本では、染毛用などの過酸化水素の濃度は上限6%と決まっているのはそのためでしょう。

過酸化水素の濃度が高いとどんな危険性があるかをみると、すべてではないがいくつか見てみますと、

35% 過酸化水素の場合、三菱ガス化学 安全データシートより  (https://www.mgc.co.jp/seihin/pdf/35kasankasuiso.pdf      )では、

皮膚腐食性/刺激性 区分1(重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷)、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1(眼の損傷)、発がん性 区分2(発がんのおそれの疑い)などがあります。

皮膚とか、目に悪影響を及ぼすことがわかっています。

ブリーチのための過酸化水素は低濃度ではありますが、使用上の注意をよく見て使用しましょう。

ブリーチ剤ミストタイプ(F商品)の場合、ご購入前、ご使用前のお読みください。とあり、次の方は使用しないでください。となっている。

頭皮あるいは、皮膚が過敏な状態になっている方(病中、病後の回復期、生理時、妊娠中等)、また、頭、顔、首筋にはれもの、傷、皮膚病がある方、

薬剤や、洗髪時の洗い液が目に入らないようにしてください。

眉毛、まつ毛には使用しないでください。

高温や直射日光を避けて保管してください。

頭髪以外には使用しないでください。

幼小児には使用しないでください。

塗布(スプレー)時、薬剤が目に入らないよう、特にご注意ください。

薬剤が目に入った場合は直ぐに洗い流してください。

というものです。

さきほどの高濃度での毒性を考えると、理解できるものです。

※脱染剤(過硫酸塩配合)とはパウダーブリーチに含まれる過硫酸塩によって、染毛した毛髪の染料を落とすことができるものです。

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