相続放棄、限定承認
相続放棄
相続放棄の撤回はできないが、取消はできる。取消は、期間制限があって、詐欺強迫をしってから6か月以内に、また、相続放棄の時から10年以内に家庭裁判所に申述により行う。
Aがいて、その子供Bがいて、そのBの子供Cがいる場合、Aが亡くなって、Bも亡くなって、Aが亡くなって、3か月以内に相続放棄しないと、承認したことになる、そして、3か月たつまでに、Bも死んでしまった場合、Cが相続人になる。Cの相続放棄の期間は、Bが死んだのを知って自分が相続人になったと知ってから3か月です。Aの財産を承認して、Bの財産を放棄するというのは意味がありません。
AからBへの相続を放棄することは可能です。そしてBの財産だけ相続するというのも可能です。
Cは、Bの相続人という地位と、Aの相続人であったBの地位ももっているということです。
数次相続、Aが亡くなって、Bが亡くなるという、順番に亡くなることを数次相続という。
もし、Bが亡くなって、Aが亡くなった場合は、Cは代襲相続になる。亡くなる順番で、数次相続か、代襲相続に変わる。
同じ事故で、A、Bが同時に亡くなった場合、同時死亡の推定が働くことになる。そうすると、数次相続にならないということです。
Aの財産は、代襲相続になる。
数次相続は、順番に亡くなったことがはっきりしている場合である。
3か月以内に、家庭裁判所に申述する、申請することをしなかったら、承認とみなされる。意思表示をして、あえて承認をしてもかまいません。相続人は、選択肢が3つあります。
承認と、放棄、そして限定承認がある。
限定承認をしたもの、親権者、無償の受寄者、相続放棄をしたもの、は善管注意義務でない人です。
限定承認
限定承認も、3か月以内に家庭裁判所にいわなければならない。
限定承認は、2つほどハードルがあります。1つは、3か月以内というもの。もう1つが、共同相続人全員でやらなくてはならない。相続人が何人かいたら全員で、家庭裁判所にいわなくてはならない。
限定承認はなんのために認められているか、親の財産はあるが、借金もある。どっちが多いかわからないような場合を考慮している。借金が明らかに多い場合は、放棄すればいいです。借金の方が少ないかもしれない、この時は財産をもらいたい。でも借金が多いかもしれない。この場合、限定承認になる。
Aが被相続人で、その子供Bがいて、Aの債権者がYとする。相続人のBが、限定承認をするとどうなるか、承認ですから、権利義務を一切承継することにはかわりはない。借金があれば、Aの債権者Yが、自分の方に債権が向かってくる。そして、Aの財産も自分のものになる。そこで、限定ということは、責任が限定されるということで、借金、債務は自分が負うことになる、請求されたら払う必要があります。払ったら有効な弁済で債権が消滅する。
Bの財産がある、そして、親の財産がある、Aが債務を払えないと、Yは、Aの財産に強制執行できる。Aが死んだら、Aの財産もBのところに行くことになる。限定承認すると、Aの財産と、Bの財産が分断されることになる。Aの財産と、Bの財産が混ざらないようになる。BはAの債権債務は引き継いでいる。しかし、Aの財産とBの財産は混ざってない。Yが、Bに強制執行に行きたくても、Aの財産しか執行できない。Bの財産には、強制執行にいけないということです。
限定承認は、相続人が何人かいて、1人が承認したら、限定承認できなくなる。
債権者も、限定承認すると、泣くことになる可能性があるから、あんまり認めたくないというところもある。
法定単純承認は、承認という意思表示をしなくても、相続人になるつもりだという行為をすれば、承認したことになる。そのような行為をしたら、3か月以内であってももう相続放棄できない。
Aが被相続人で、Bが相続人である。
Bが、A名義の不動産の不法占拠者に立ち退きを要求した場合、その後、相続放棄をできるか、親の財産を管理するだけなら、これは相続人でなくてもやることである。これは、法定単純承認ではなく、相続放棄できる。
相続人が、相続財産を1部でも売ってしまうと、法定単純承認になる。
保存行為は不法占拠者に立ち退きを要求することで、また、短期賃貸借、短い期間貸す行為、これも管理にあたる。法定単純承認にはならない。
3か月以内に、限定承認又は相続放棄をしなかったときは、法定単純承認となる。
相続放棄しておいて、財産を隠した場合、明らかに自分が得をしようとしてやっている。これは、ペナルティーとして、相続人にさせる。親が借金していて、相続放棄をした、又は限定承認をした、でも、財産も残っていたから、これは貰おうと、借金のかたにとられないように隠しておいた。それで相続放棄をしたという場合は、これはペナルティーとして相続人になる。
ただ、相続放棄をした結果、次の相続人が出てきている場合は、相続人にならない。
例えば、子供がかってなことをして、1人の子供が、相続放棄をしたけど、財産を隠していた、相続放棄をしたら、自動的に次の相続人が、おじいちゃん、ばあちゃんなどに決まっていた。その人が、自分が相続人になってもいいと、承認したか、相続放棄を3か月以内にしなかった。そうなれば、相続人が決まったことになる。そうなれば、子供は相続人にはならない。承認した相続人の財産を、勝手に処分したとか、隠したいうことなどで、かえしなさいとか、お金をわたしなさい、ということで処理されていくことになる。損害賠償になる。
Aが被相続人で、B、C、Dが子供で3人いた場合、相続人は3人だけである。Bが相続放棄をした。CとDだけで、限定承認ができる。
Bが、承認していたら、C、Dは限定承認できない。
また、Bが相続放棄して、Bが財産隠していたことがわかった。これで、法定単純承認になり、C、Dは限定承認できなくなる。
次に、Bが先に、3か月を経過してしまった。相続人になったことを知って3か月以内。普通は、相続人全員が同じ時に知りますが、両親が一緒ではないケースがあります。Aがなくなった、Aが再婚していて、もし、3人が違う母親だった場合は、かなり後で、父親の死を知らされることもないこともない話です。相続人になったことを知ってから3か月の期間も、ばらばらになるケースがある。誰かが、3か月先に経過した場合、残りのメンバーは、全員そろっても限定承認できないのか、これはできることになっている。この3か月は、ばらばらになる可能性がある、Bが、3か月経過して法定単純承認になる場合だけ、他の、3か月経過していない相続人は、限定承認できる。ちょっと変な感じですが、その時は、全員でやりなさいということです。Bは3か月経過しているが、B、C、D全員で限定承認しなさいということです。全員が限定承認になるわけではない。3か月経過しているBは、法定単純承認で、3か月経過していない人は、限定承認ということです。全部相続する人と、限定して相続する人が組み合わさるということです。これが判例です。ちょっと複雑です。