食べ物のゆくえについて
食べ物は、からだの活動に必要なエネルギーを供給し、消耗した成分を補給しています。
その主なものは、糖質、タンパク質、脂質です。また、からだの内部環境を正常に保つ働きをしているのが、水とカルシウムや鉄などの、無機成分ということになります。
食べ物の消化とは、口から摂取した食物が体内に取り込まれて、消化液により加水分解され、最小の栄養素となることです。
腸管の中で、糖質はグルコース(=ブドウ糖)、果糖、ガラクトースに分解され、タンパク質はアミノ酸に、脂質は脂肪酸とグリセリンに分解されて吸収されやすい形になります。
消化によって分解されてできた栄養素は、主に小腸で吸収されます。
腸管の壁を構成する上皮細胞の表面膜を通過して、体内に取り入れられるのです。
グルコースの場合、血液によって肝臓に運ばれ、グルコースの貯蔵型であるグリコーゲンが合成されたり、全身の細胞に取り込まれて、エネルギー源となります。
タンパク質が分解されたアミノ酸は、肝臓や筋肉などの細胞に運ばれて、細胞内で人のタンパク質として再合成されます。
したがって、卵や豆腐のタンパク質を食べても、体内で人の肉ができることになります。
一方、水分、塩類、ビタミン類はそのままの形で吸収されます。