乳酸菌とウイルス性下痢について
乳酸菌製剤が、ウイルス性下痢に効果があるかを考えたい。
PubMedで、Viral diarrhea lactic acid bacteria で検索をかけてみました。
その結果、6ページほど集計されました。
そのうちの、いくつかを上げています。
●乳酸菌製剤のプロバイオティクス療法は、ロタウイルス感染に対する抗ウイルス予防および調節の代替方法であり得る。と記載がありました。(J Microbiol.2015 Nov; 53(11):796-803.doi:10.1007 / s12275-015-5302-2.Epub 2015 10月28日。)
●特定のプロバイオティクスが腸内病原体に対して拮抗作用を示し、免疫力を高め、したがって下痢性疾患を予防または治療する手段を提供する可能性があるという証拠が示唆されています。そして、この研究では選択されたプロバイオティクス療法が急性ロタウイルス性胃腸炎の治療に、または有害作用のない代替療法として有用である可能性があることを示唆している。(Clin Res Hepatol Gastroenterol 2015年4月; 39(2):237-44.doi:10.1016 / j.clinre.2014.09.006.Epub 2014 11月12日)
●急性ロタウイルスの下痢の治療におけるプロバイオティクスはどうか、ボリビアの子供を対象とした2種類のプロバイオティクス製剤を用いた無作為化二重盲検対照試験を行っていますが乳酸菌製剤の両方の製品とも経口補水溶液単独と比較して下痢の期間を減少させた。(BMC Infect Dis 2010年8月25日; 10:253.doi:10.1186 / 1471-2334-10-253)
●小児における糞便ロタウイルス排出の定量的減少に対するラクトバチルスラムノサスの用量依存的効果をみているものもあります。ラクトバチルスラムノサスの用量依存的効果の定量的証拠を提供する最初の報告である。として、用量依存的に効果があったと研究されている。(J Trop Pediatr.2009年10月; 55(5):297−301.doi:10.1093 / tropej / fmp001.Epub 2009 2月8日 )
結果としては、ロタウイルスの下痢には効果がありそうです。
加古川医師会のHPには、ウイルス性胃腸炎の原因ウイルスはロタウイスが多いとも書かれています。( https://www.kakogawa.hyogo.med.or.jp/ )
胃腸炎の下痢の場合、乳酸菌製剤をうまく使うと有益かもしれない。